
50代でFIREめざしているときちです。
今回は久しぶりに面白い本を読んだのでそのご紹介です。
なお、読書はミステリーが好きで、仕事関連以外の書籍はほぼミステリー小説です。
一度スイッチがはいると月に10冊弱位読むのですが、スイッチオフになると数ヶ月読まないなど、非常にむらっ気があります。
今回は、積ん読の本がたまってきたので(汗)、久しぶりにスイッチをいれたら面白かったので2日で完読しました。
ネタバレの投稿は後半で記載しますので、まだ未読の方やネタバレを見たくない方は、前半部分のみご覧ください。
一次元の挿し木
2025年第23回「このミステリーがすごい!」大賞・文庫グランプリ受賞作で、著者は松下龍之介氏。新人のようです。
本屋や古本屋へ行くと、よく目にしていたので購入したものの、しばらく本棚に埋もれていたところ、発掘して読みふけりました。
ミステリー系はネタバレが怖くて書評が難しいので、まずは裏表紙に記載されていた文書を引用します。
ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。大学院出遺伝人類学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致した。不可解な鑑定結果を担当教授の石見崎に相談しようとした矢先、石見崎は何者かに殺害された。古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室から古人骨も盗まれた。悠は妹の生死と、古人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出すが、予想もつかない大きな企みに巻き込まれていく。
といったストーリー。
SF要素もあるミステリーで読み応えはありますが、ミステリー好きだと展開がなんとなくよめてきますので、謎解きとして読むよりストーリーを純粋に楽しむのに適しているかもしれません。
読み応えはありますので、冒頭のとおり2日間で読み切りました。
現在と過去が交互に展開されるため、最初は登場人物の整理に手間取りましたが、そこまで登場人物は多くないので、最初に気合い入れればあとはついていけます。
書評にもありましたが、伏線は綺麗に回収されますので、モヤッとした気持ちで読み終えることはありませんが、なんとも切ない話でもあります。
満足できる一冊です。
感想まとめ
久しぶりに本にのめり込みました。
それだけ魅力的なストーリーだったんだと思います。
余談ですが、アニメでグノーシアをみていたのですが、こちらが風呂敷を畳まず最終回になったので、モヤッとしていましたが、この本を読了してすっきりしました。
さて、明日は次なる積ん読の本をあさるかな。
以下、ネタバレになりますのでご注意ください。
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感想 ネタバレ
本全体としては読みやすくて、さくっと読めました。
ミステリー小説としては、冒頭でループクンド湖での発掘作業で大量の白骨遺体を発掘していたこと、紫陽のDNA鑑定したところループクンド湖で発掘された200年前の骨のDNAと一致したこと、紫陽の過去編で学校に通っていないとの描写などから、クローンであることは容易に想像できました。
警察が本格的に捜査していない(打ち切ったと表現していたかな)点も踏まえると、戸籍登録していない「身元不明者」として生まれた可能性も想像ができますので、伏線は読者に優しいヒントとしてちりばめられていた印象です。
父親が、警察の問い合わせに対して紫陽(娘)の存在を否定したあたりで、紫陽の生存に確信も持てましたし、そうした点も読者が納得しやすい構成になっていたのかなぁと。
ただ、恩師の石見崎教授の娘の真理と、石見崎教授の姪と名乗った唯が同一人物であった点は、最後の方まで気がつきませんでした。
石見崎教授の死後、真理は親族が面倒をみているとの説明があった時に違和感はありましたが、唯との関連性にまで想像が及ばなかったのは、やられたなぁと思いました。
釈然としなかったのは牛尾の存在。
私の理解力不足かもしれませんが、牛尾というクローンが複数体存在していたと解していたのですが、それもどうだったのか解明できず、悠を襲った牛尾の顛末もいまいちつかみきれませんでした。
あと、やっぱり悠と紫陽が離ればなれになるのは寂しい結末ですね。
悠が牛尾に殺されそうになった際に助けたのは紫陽の実体であることは想像ができましたが、まぁ展開からするとそのまま黙って悠から離れ、教団に身を委ねて悠達の安全を保証するのは自然な流れなんでしょうね。
でも、やはり寂しい結末です。
それだけが読後の残念なところでした。
DNAのくだりといい、リング(貞子の話)を初見で読んだ時と同様に、謎を追いかけるというよりは話の展開にのめり込まされる文書力、構成力に脱帽です。
面白い一冊でした。


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