【書評】DIE WITH ZERO ~ゼロで死ね~

50代でFIREめざしているときちです。

投資やFIRE界隈で有名な書籍「DIE WITH ZERO」をようやく読み終えましたので、今回は書評回を兼ねた資産形成ネタでまとめます。

結論から先に書きますと、「死ぬまでに財産を使い切れ」といった内容だけの書籍かと思っていましたが、どのような生き方を追求するのか、そして資産をどのように有効活用するのかの視点がメインだったので、非常に勉強になりました。

では、いってきましょー。

DIE WITH ZERO 概要

まずは著者情報を引用します。

パーキンス,ビル(Perkins,Bill)
1969年、アメリカテキサス州ヒューストン生まれ。アメリカ領ヴァージン諸島を拠点とするコンサルティング会社BrisaMaxホールディングスCEO。アイオワ大学を卒業後、ウォールストリートで働いたのち、エネルギー分野のトレーダーとして成功を収める。現在は、1億2000万ドル超の資産を抱えるヘッジファンドのマネージャーでありながら、ハリウッド映画プロデューサー、ポーカープレーヤーなど、さまざまな分野に活躍の場を広げている。『DIE WITH ZERO-人生が豊かになりすぎる究極のルール』が初めての著書となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

本文でもふれられていましたが、チャレンジ精神旺盛な方で、様々な仕事に従事しながら、最終的に財を成したようです。

ライターではなく、自身の経験則から人生観を語った際に、知人から「本にしてみたらどうか」といわれて、書籍化したようです。

本の内容については、前書きより引用します。

まずは、有名なアリとキリギリスのイソップ寓話から始めよう。

夏の間、勤勉なアリは冬の食料を蓄えるためにせっせと働いた。

一方の気楽なバッタは、自由に遊んで過ごした。

やがて冬が到来した。アリは生き残ることができたが、

バッタには悲惨な現実が待っていたーー。

この寓話の教訓は、

人生には働くべきときと遊んでもいいときがある、というものだ。

もっともな話だ。

でも、ここで疑問は生じないだろうか? 

つまり、アリは”いつ”遊ぶことができるのだろう? ということである。

それが、この本で提起したい問題だ。

私たちは、キリギリスの末路を知っている。

そう、飢え死にだ。

だが、アリはどうなったのか? 

短い人生を奴隷のように働いて過ごし、

そのまま死んでいくのだろうか? 

いつ、楽しい時を過すのか?

もちろん、誰もが生きるために働かなければならない。

だが、ただ生きる以上のことをしたいとも望んでいる。

「本当の人生」を生きたいのだ。

この本のテーマはそれだ。

ただ生きるだけではなく、十分に生きる。

経済的に豊かになるだけではなく、人生を豊かにするためにどうすればいいかを考える。

そう、自分の人生を最大化するための一冊なのだ。

深いですね~。

本書は、資産形成のコツではなく、人生観を説く内容との印象を受けました。

構成は以下の通りです。

ルール1「今しかできないこと」に投資する

ルール2 若い頃にはした金を貯めない

ルール3 生きているうちにカネを使い果たす

ルール4 残された日数を知り、ゼロで死ぬ準備をする

ルール5 相続・寄付は死ぬ前に行う

ルール6「健康、時間、お金」のバランスを最適化する

ルール7「タイムバケット」にやりたいことを詰め込む

ルール8 来るべきときが来たら、資産を取り崩す

ルール9 若いときにはガレージから飛び降りる

感想に入る前に、書籍販売のお知らせ。


感想

「あなたは喜びを先送りしすぎている」

冒頭、この言葉から始まります。

FIRE界隈でよく話題になる、「やりたいことをやるには健康なうちにやらないと何もできない」の根拠となる言葉だと思います。

私もFIREを考えた際に、そもそもは「仕事(会社)からの解放」ですが(汗)、同時に、五十代ともなると健康で動ける時期はそう長くなく、「動ける時にやらないと後悔する」とも思ったから、FIREを本気で目指すことにしました。

旅行が好きで、海外旅行含めて経済的に許すなら世界を飛び回りたいのですが、時間ができる六十代や七十代になってから世界を飛び回ろうとしても、おそらく無理だと思います。

五十代であればまだ間に合いますし、最悪、六十代前半であれば楽しみながら旅行する体力は、まだあると思います。

「今しかできないことに、惜しみなく金を使え」

本当にその通りだと思います。

資産形成する理由はFIREのためではありますが、その根本は、FIREの名の通り、経済的自立を目指すことと、その延長線上にある老後生活を不安なく過ごすためです。

しかし、本書にも記載されていますが、漠然とした将来設計のみだと、不安しか残らず、いくらお金をためても不安を払拭することができません。

具体的にいくら必要なのかを考え、必要以上の資産形成はせず、今の人生を楽しむことにお金を費やさないと、つまらない人生になってしまいます。

お金を貯めることが目的になっては意味がないですからね。

そんな人生観を、自身の経験を元にまとめているのが本書となります。

あと、感銘を受けた点は、子どもへの相続問題です。

「ゼロで死ね」のキーワードだと、「子どものことを考えないのか」「子どもが可哀想」といったことを言われると述べ、その反論として、「子どものことを本気で考えるのであれば、何故、生前相続を考えないのか」といった点。

これは刺さりました。

母親から、「あんたに残す財産はないからね」と言われ続け、確かに母親が逝去した際に、一切財産はありませんでした。まぁ貧乏だったこともありますが・・・。

そのイメージが根強くあったので、本書のタイトルから「子どもにお金を残すなど無駄」みたいなイメージを勝手に思っていましたが、著者はそんな貧相な視点にたっていません(汗

相続を考える際に、本気で子どものことを思い資産を残そうと思うなら、「なんでいつ相続されるかわからない「死ぬまで待つ」ことを子どもに強要するのか(意訳)」と説明し、子どもが必要な時に必要な額を随時贈与(相続)することが、本当に子どものためになる手法ではないかと説明しています。

本当にその通りだと痛感させられました。

具体的な事例を用いながら、生前贈与の有用性を説明するくだりは、説得力があります。

本書を読み終え、FIREに対する気持ちが高まったことと、子どもへ必要な時期に必要な金額を贈与する心構えができたこと、そして「人生楽しまな損」の気持ちが強くなったこと(笑)が、自分自身の何よりの財産となりました。

FIRE目指していない人も、充実した人生を送る上で何が大切なのか、今一度考えさせられる本だと思いますので、ぜひ読んでみてください。


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